エコまるくん

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未曾有の被害をもたらす大地震ですが、 実は、地震直後一番困ることは「トイレ」です。

東日本大震災で、 ある女性がブログに切実に訴えていました。
  「食料よりトイレ!」
  「食べ物は我慢できても、トイレは我慢できない!」
  「マスコミは一番困っている事、トイレのことを取り上げない!」
どこに行ってもトイレができず道路や建物に散乱する汚物、 まるで地獄絵図のようなトイレパニックが起こります。
さらに、 トイレを我慢することで体調を崩す方も続出します。
  「トイレが健康を守ってくれ、命を救ってくれる」
と言っても過言ではありません。  
  「行政も避難場所の事は考えても、トイレの事まで手が回っていないのが現状です」
そこに救世主、 登場です!
ライフラインが止まっても今まで使っている水洗トイレを使い続けることができるエコまるくんです。

大災害時に公共のライフラインは必ず崩壊する

大災害の時、真っ先に考えるのは人命を守り被害を最小限に抑えることです。そのためにも強固な社会システムを構築し、十分な備えをしておくことは自明のことです。
しかし、残念なことに、現行のライフラインは大災害が起これば必ず崩壊し、多くの人が不自由な生活を強いられます。いとしい人との死別はこの上なく不幸なことですが、生き残った人々にも苦しい生活が待ち受けています。その時一番困るのは何でしょうか?飲料水、食糧、衣類、・・・いいえ、最も深刻なのはトイレです。

ライフラインの崩壊により、多くの被災者が避難施設に集まってきます。しかし、停電、断水、下水管などの損壊により、避難施設の水洗トイレは全く使えません。我慢できずに使用するとあっという間に糞尿でいっぱいになってしまいます。阪神大震災では避難者は23万人に上りました。ほぼ全域が断水し、80%の地域が復旧するのに1カ月以上かかっています。即ち、震災直後の避難所のトイレや周辺では、この上なく衛生環境が悪化するということです。

仮設トイレでは対処できない

その時頼りになるのは仮設トイレですが、残念ながらすぐには用意できません。日本トイレ研究所の資料によると、東日本大震災の際、3日以内に到着したのが約3割、1週間以上かかったケースが半数以上というデータが残っています。従って、仮設トイレが来るまでの間に劣悪な衛生環境になってしまいます。また、仮設トイレが到着しても安心できません。仮設トイレは工事現場で使われることを想定しているため、お年寄りや身障者の方々には非常に使いづらい構造になっています。下部にタンク、上部に便器という段差のある構造ですが、手すりがなく大変な苦労を要します。また、上下水道の損壊で水が流せないため、糞尿はバキューム車による汲み取りがスムーズに行われないと、たちまち劣悪な衛生環境に舞い戻ってしまいます。特に都市型の震災である阪神大震災では道路が寸断され、思うように回収できず使用不可の仮設トイレが続出したといわれています。

日頃、快適で清潔なトイレを利用することが当たり前の生活をしている日本人にとって、このような劣悪な衛生環境での心身への負担は、相当大きいものにならざるを得ず、確実に悪影響を及ぼします。例えば、トイレを我慢するために、飲食を控えるなどの行動をとりがちになり、そのために体調を壊し、脱水症状やエコノミー症候群、それが高じて、脳梗塞、心筋梗塞などを誘発する原因になっているといわれています。また、阪神大震災も東日本大震災も寒い時期の災害ですが、これがもし真夏の暑い季節だったら、どんなことになっていたでしょう。トイレの衛生環境悪化に追い打ちをかけるように、いたるところでウジがわき、とんでもない悪臭があたりに立ち込め、蝿や蚊の発生、そして水不足による不衛生が極まって、感染症や食中毒、熱中症や慢性疾患など、ありとあらゆる病気が蔓延します。もし、最近流行したデング熱が広まればパニック状態に陥り、日本人特有の自己犠牲と我慢強い相互扶助も、そして自治体としての機能も崩壊しかねません。

このような重大な結果をもたらす可能性のあるトイレ事情について、マスコミは積極的に報道していないように思われます。また被災者も大っぴらに話さないように思われます。そのためか、良く報道される、飲料水、食料、衣類そして日用品等などの備蓄や支援物資の搬送体制は日頃からその事態に備えていることを良く耳にします。一方、トイレについては個々の対応に留まり、自治体や避難施設としての対応は不十分と言わざるを得ません。
しかし、ライフラインが復旧するまでは、支援物資としての仮設トイレでしのぐ以外に、抜本的な対策がないというのが問題です。災害時であればなおさら、清潔で快適な環境を維持しなければならず、やはり「水洗トイレ」が必要です。「水洗トイレ」はそれ自体が一つのシステムであり、支援物資という「もの」という発想では賄うことができません。それが災害時の対策を困難にしています。

日頃使いながら災害時にも対処するエコまるくん

このようなトイレの特性を考えると、仮設トイレや簡易トイレも必要ですが、日頃使いながら、災害が発生しても使い続けることができる水洗トイレをどのように確保するか、という困難ではあるけれども当たり前の発想が必要です。そこでご紹介したいのが「エコまるくん」です。「エコまるくん」はある一定の敷地内で、土壌と植物の力を借りて水洗トイレから出た糞尿を分解処理して中水化し、それをまた水洗トイレで繰り返し使うことができます。公共下水道に頼らず、太陽光パネル発電で動作する「エコまるくんポンプ」と緊急時に使う手押しポンプが組み込まれ、更に耐震用の継手で配管されているため、ライフラインが崩壊しても使い続けることができる汚水浄化システムです。使い勝手は普通の水洗トイレと全く同じです。

避難場所で活躍が期待されるエコまるくん

街には必ず公共施設の避難場所があります。また大きな都市においては民間の施設を避難施設として使用できるよう協力体制をとり災害に備えています。その公共の避難施設に「エコまるくん」を整備することを提案します。その避難施設周辺の住民のトイレを確保し良好な衛生環境を維持します。そして各所の避難場所同士でネットワークを組み、融通しあうことで、その地域に面としての良好な衛生環境を構築できます。民間の施設にも「エコまるくん」を整備すれば、災害救助や復興の拠点として強化されます。

地球の循環の教えにならって災害を乗り切る

古来人間は、汚水の浄化に土壌を利用し農耕に活用しながら地球の循環に従って命をつないできたように、「エコまるくん」もその延長線上にある地球環境に優しいシステムです。
清潔で快適なトイレ環境を維持することは、平和な日常はもちろん、大変苦しい困難な時期の人々の心を支え、地域の絆を繋ぎ止めながら、皆で災害を乗り切ろうという勇気を与えてくれるに違いありません。正に死守しなければならない最重要課題の一つであり、「エコまるくん」はそれにお応えできると確信しています。

汚水浄化装置・エコまるくんの生い立ち

地面に溝を掘って、その溝に水を張りますと、自然と水は土に浸み込んでいきますし、地面に草木が生えていますと、水の浸み込みはもっと早くなります。しかも、晴れて、気温が高い日には、溝に溜まった水のなくなり方はさらに早くなります。この誰でも見て当たり前のことがらを応用したのが、土で汚水をきれいにする土壌処理装置「エコまるくん」の原理です。

土に汚水を通すと水が浄化されることは、何千年も昔から知られてきました。その始まりは、ヨーロッパの古代都市国家(ローマやアテネ)で行われてきた下水処理です。この技術はたちまち、ローマやアテネからフランス、スペイン、ポルトガルに渡り、次第にヨーロッパ全体に広がるようになりました。そして、200年前に、新大陸アメリカに渡り、ここでこの下水処理技術が大きく花開くことになりました。しかし、日本にこの技術が伝わったのは、ずっと遅れて、40年前の1970年代です。では、どうして、日本に入って来るのが遅れたのでしょうか?

それは、雨の多い日本では、この土壌処理が難しかったことにあります。 南ヨーロッパやアメリカでは、雨の降る量が土や植物で吸収される量に比べて少なく、土がいつも乾いているため、汚水の土への浸み込みがどんどん進み、土が汚水で満たされることがないのに比べて、日本では雨が多く、いつも土が濡れているため、土に浸み込む量が限られてくるからです。この難しいハンディキャップを克服するために、松本先生(東京大学名誉教授・一般財団法人日本土壌協会会長)をはじめとする研究者や技術者が技術開発に取り組み、日本の気候・風土にあった土壌処理をついに完成させました。今では、国が定める定量化技術に発展させ、浄化槽の一種として国の認定を受けたもの、国交省の工法にネティスとして登録されたものなどメジャーな技術となっています。

「エコまるくん」の原型は30年前、高知県四万十川流域でスタートしました。
日本最後の清流四万十川を守りたいという地域住民の方々の熱い思いに後押しされて、とくに、西土佐村(現、四万十市西土佐町)では、当時新設されたほとんどの施設で採用されました。採用になった決め手は「エコまるくん」の原型が、現在の型式ももちろんそうですが、一切の処理水(排水)を放流しない、「無放流型式」を貫いている点です。処理水は透明で、一見きれいに見えますが、窒素やリン酸などの栄養を多く含みますので、排水が大量に河川に入りますと、だんだん汚れてきます。そこで、窒素やリン酸が生育する上でなくてはならない植物に利用・吸収させます。その結果、「エコまるくん」の排水はトイレの洗浄水、庭木の水やり、洗車、夏であれば涼を取るための打ち水など、そのバリエーションは格段に広がり、しかも水道料金を大幅に節減できるようになりました。

エコまるくんの全国各地での活躍

「エコまるくん」はその後、急速に全国展開しました。
何故、全国展開できるようになったか一例をあげますと、

・薬品は一切使わずに、土と植物で汚水を浄化するので、子供から老人まで安全に楽しく、「エコまるくん」と一体化できる。
・自然の力を活かすので、維持管理に手がかからない。
・トラブルが非常に少なく、一年中安定して稼働できる。
・四季折々の花木を楽しむことができ、環境が著しく美化される。
・既存の施設にも設置できる。

納入実績は現在までに、秋田県、岩手県、群馬県、栃木県、埼玉県、茨城県、東京都、山梨県、静岡県、京都府、大阪府、兵庫県、岡山県、鳥取県、愛媛県、徳島県、高知県、宮崎県、鹿児島県で採用され、施工件数は80か所になっております。 これまでにお話して来ましたように、「エコまるくん」は土と植物の共同作業で構成され、植物がすくすくと生長すればするほど土には団粒構造という独特の構造体が出来てきます。団粒構造は、ミミズがごみを食べてつくる土の塊を思い出していただければ、すぐにお判りでしょう。あの塊は雨に打たれても、崩れません。ですから、「エコまるくん」が設置されて時が経てば経つほど、浄化機能は高まっていきます。「エコまるくん」は老化しないといえます。

「エコまるくん」の施工に携わる者は研究者も、技術者も皆、前向きです。常に「エコまるくん」の進化を目指しているのです。その具体的で、新たな出発点になったのが、平成7年1月17日の阪神・淡路大震災と平成23年3月11日の東日本大震災です。

震災対応型水洗トイレの誕生

トイレは文化のバロメーター(物差し)といわれるほど、私たちの生活には密着したものです。その密着度は摂食(食べる)行為よりも、はるかに身につまされるものです。しかも、文化的な生活をしていればしているほど、トイレには清潔さを求めることになります。現在のトイレのほとんどすべてが、水洗式で、浄化の方法も大量の電気を使うブロワー式(曝気)による有機物分解方式で、平常時はスムーズに働いて、清潔さを維持しています。しかし、一旦震災などの異常事態になると、先ず、断水、停電、そして縦横にはしる汚水パイプの破裂、大きな汚水タンクの崩壊が次々に続いて、トイレは忽ち(たちまち)使用不可になります。人口集中の激しい都市域で、トイレが使用不可になった時の惨状は想像に余りあるものがあります。

エコまるくんのしくみ

この点、「エコまるくん」は土と植物の浄化能を使っていますから、都市型浄化とはまったく異なり、揺れとか歪(ひずみ)に対して大きな緩衝能(力を和らげる作用)を持っています。たとえば、汚水タンクはコンクリート製ではなく、弾力のある素材でできていますし、パイプをつなぐ継手の部分はゴムで加工されています。次に、断水に対する対策です。「エコまるくん」では、浄化した排水をトイレの水洗に使う循環方式をとっていますから、断水しても循環水は確保されます。用便後に流れてきた汚水をまず、腐敗させるタンク(固液分離槽)で受け、固液分離槽を越流してきた処理水を汲み上げて、土と植物で浄化する散水パイプに送る必要があります。この操作は絶対に必要です。何故なら、トイレの水洗に使う水が貯留されないからです。

問題は散水管に送るポンプをどのように動かすかです。ポンプを最初駆動するときは、大きな電力を必要としますので、省エネ太陽光発電ではポンプ駆動させることはできませんでした。この時、「エコまるくん」の技術スタッフは、省エネ太陽光発電でポンプを駆動させる特殊な揚水ポンプを開発したのです。

この劇的なポンプの開発で、上下水道が破損して使えなくなっても、お年寄りも、子供も、体の不自由な方も、女性もみんなが安心してゆっくりと水洗トイレが使えるようになったのです。もう、避難所でのトイレパニックはごめんです。人間の排泄は時と場所を選びません。コントロールができません。しかし、これからは大丈夫!「エコまるくん」にお任せ下さい。震災時でも、快適な水洗トイレをお約束します。

エコまるくんは、10,000人規模の避難施設にも対応できる

トイレ排水量は1回当たり概ね8リットルといわれています。8リットル処理するための土壌処理面積は0.08平方メートル程度です。今回は避難所になるであろう小中学校が主な提案ターゲットになります。花壇面積(芝生でも可)を確保できることも大きな要因ですが、固液分離槽の大きさが地下に収納できるスペースがあることが重要です。小中学校は避難所と指定される場合、3,000人から7,000人ぐらいの収容となっているようですので、10,000人を収容すると仮定すると、震災時1日10,000回使うには(実際には、トイレに行く回数や大小便もありますが、単純に計算して1人当たりトイレ5分、1時間で12人、18時間で216人、47のトイレがあってフル稼働すれば10,152人の処理ができる)、800平方メートル必要となり、3槽分離型固液分離槽の容量は概ね第1槽が80立法メートル以上、第2槽が60立法メートル以上、第3槽が20立方メートル以上となります。

開発時から「エコまるくん」は使用頻度の高低に強いシステムでしたが、一気にドーンと使っても耐えうるよう、固液分離槽第1槽の容量を160立法メートル程度とし、その中にリグニンやセルロースなど樹木を微粉砕して圧縮したものに単糖類をコーティングした汚泥分解剤を充填することにより、10日間程度であれば倍程度の使用回数も可能です。

つまり、1,300万人の東京都なら1,300ヶ所、40万人の西宮市なら40ヶ所の避難所のトイレが「エコまるくん」なら計算上は何とかしのげます。その他、大手のショッピングモールや、病院、老人ホームなどにも提案します。地域によっては神社、お寺も避難指定されているところもあるようです。

2020年の東京オリンピック期間中に首都直下型大地震が起こっても、選手村に「エコまるくん」が設置されていたならば、なんら混乱が起こることはありません。

楽しいエコまるくん、地域の安心拠点に

「エコまるくん」は植物との共生で成り立っていますいろんな植物、野菜、果物などの収穫も味わえます
小中学校や公民館などの避難所になるような施設だけでなく、老人ホームなど福祉施設で「エコまるくん」は幅広く活躍できます
震災対策で一番望まれているトイレについて、その設置をご検討ください。
多くの女性や子どもたちが待ち望んでいます!

エコまるくん・詳細仕様

「エコまるくん」の新技術

汚泥スカム分解促進剤【特許】— (1)固液分離槽第1槽

トイレ排水中の固型分が沈殿した汚泥や、浮遊したスカムは徐々に蓄積します。そこで汚泥スカム分解促進剤を投入し、微生物による分解を促進させます。これにより、汚泥の汲み取りは3~5年に1度で大丈夫です。

エコまるくんポンプの設置【特許出願準備中】 — (4)ポンプ槽

通常用いられる市販の汚水ポンプは、起動時に6倍程度の電力が必要になるため、太陽光発電に対応したものはありません。そこで、省電力で太陽光発電に対応した独自の汲み上げポンプ「エコまるくんポンプ」を開発しました。

研究者プロフィール

松本 聰 — Satoshi Matsumoto

・1940年 三重県三重郡生まれ
・東京大学名誉教授
・秋田大学名誉教授
・一般財団法人 日本土壌協会会長

地球の循環は壮大なリサイクル装置です。
江戸の暮らしはその流れに適ったものでした。
私たちはこれら自然の振る舞いを解明する為、多面的な実証実験を行ってまいりました。
土壌の浄化作用を目の当たりにすると、神秘的ですらあります。
この様な自然の教えを形にしたのが、「エコまるくん」です。
そこには様々な歪が顕在化している地球環境や社会生活の再生に地道に取り組む熱い思いが込められています。

片桐 伴冶 — Tomoharu Katagiri

・株式会社MAN90顧問
・1946年 兵庫県西宮市生まれ
・「エコまるくん」の開発者

四万十川の水質浄化事業や農水省の補助事業等、全国100ヶ所余りの事業に携わる。
岡山大学水辺環境教育施設ビオトープ設計施工。
農商工等連携事業認定「カドミウム不溶化技術」。
現在、事業系生ゴミや動物の糞尿をエネルギーに変換する事業を推進。
農業や地方都市の自立と活性化の起爆剤として期待されている。

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